Exchange にて、原因不明なNDRが返される
一言でNDRといっても、様々にあります。
例えば 5.3.4 や 5.6.0 等で原因もまちまち。
下記参考URLを見てほしいのですが、NDRの中にも、
様々な状態を表す、拡張状態コードが定義されております。
Exchange 2013 の DSN と NDR
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb232118(v=exchg.150).aspx
上記情報を元に、NDRとなったメールを調査する際、
管理者はこのように思う時があると思います。
「添付ファイルサイズや、本文の量、宛先の数やヘッダー情報なども特に制限には達していないはず・・・。」
このような、管理者泣かせのNDRの存在に対して、
新種のNDRナレッジが公開されたので見てみましょう。
リッチテキスト フォーマットのメッセージに返信すると NDR が配信される
https://blogs.technet.microsoft.com/exchangeteamjp/2017/03/24/ndr-is-delivered-when-replying-to-message-in-rich-text-format/
これは、どういう事かというと、
Outlook では、メールを作成する際、
HTML形式やテキスト形式、リッチテキスト形式などが選択できるが、
これが、リッチテキスト形式だった場合に限り、
本文内のフォント情報が2048を超えた時点でNDRエラーになる、という事です。
フォント情報は、基本的には、本文量の増加に伴って増えていく傾向にある為
(※ず~っと"ああああ"とかやってたら別だと思いますが。)
返信に返信を重ねていくような、
スレッド形式のやり取りをした際に発生しやすくなるかと思われます。
これについては、どうやら Exchange 2016 や Exchange Online でも発生
するようで、現時点では Exchange の仕様という事になるようです。
ただ、悲観しないでいただきたいのは、メール形式は自由に選べるという事。
あくまで別のメール形式を選択すればよい、という事になります。
メールの世界で一番無難なのはテキスト形式ですが、
リッチテキスト形式をエンドユーザーが好んでいたのであれば、
HTML形式を使うよう案内してあげてください。
リッチテキスト形式で出来ることは概ねHTML形式でも出来るはずです。
それか、もし、あなたが Active Directory の管理もしているなら、
いっそ、グループポリシーオブジェクトで、
Outlook のデフォルトのメール形式を
HTML形式やテキスト形式にするという方法も考えられます。↓
Office の管理用テンプレートを利用してグループ ポリシー (GPO) で Outlook の設定を制御する方法
https://blogs.technet.microsoft.com/outlooksupportjp/2015/08/28/office-gpo/
※Outlook でメールを作成する際の形式をテキストファイルに固定したい
ただ、最後の問題は、Notes ユーザーが混入してくるケースかなと思います。
Notes は、デフォルトのメール形式がリッチテキスト形式のようなのです。
"ただし、ほかの IBM Notes ユーザーのみにメールを送信する場合は、デフォルトのリッチテキスト形式を使用するようお勧めします。"
ロケーション (インターネットアドレスへのメールの送信形式) の編集
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSKTWP_9.0.0/com.ibm.notes900.help.doc/sec_editloc_inetmail_c.html
ただし、このようにも書いてあります。
"インターネット上のユーザーに頻繁にメールを送信する場合は、MIME 形式を使用するようお勧めします。"
つまり、それぞれの製品を、それぞれ適切に使っていけば
問題はないのですが、なかなかそうもいかないのが現実・・・。
以上、まとまりがなくて申し訳ございませんが、このナレッジが、
根気強くエンドユーザーと対応する管理者の一助となれば幸いです。